アルマダの海戦でスペインは勝利できなかったのか?その5::歴史雑学
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アルマダの海戦でスペインは勝利できなかったのか?その5

2006-03-07 ; 歴史雑学

最後に二つの条件が重なった場合はどうなのでしょう?さすがにこれだと勝てるだろうと・・そんな簡単にいくでしょうか?

●ネーデルラントと和解しブレーンがついた場合
◆勝率 50%
もはやありえない空想の話となってしまったが、戦争のできない司令官シドニアに、海戦経験豊富で優秀なブレーンが付く。なおかつシドニアはブレーンの意見を聞きいれ、スペイン艦隊は統制のできた動きができるものとする。
イングランド海軍の精強さを熟知しているスペイン艦隊は、防御陣形のまま、ネーデルラントのファルネーゼ公と合流しようと軍を進める。
直前にネーデルラントと和解したスペイン。なので、ファルネーゼ公はネーデル軍を気にすることなく出港。
多少の被害があるものの、ドーバー沖でシドニアとファルネーゼは合流に成功する。
このドーバー沖の海戦で、激しい猛攻を加えるイングランド軍に対しスペイン軍はどこまで耐えれるのか・・。
この砲撃をくぐりぬけ、ドーバーに上陸できれば、いよいよ地上戦だ!

まんまと上陸を成功させてしまったイングランド軍は、ブリマスかロンドンに軍を集結させることはできるが、選ぶとすればロンドンだろう。
この後、ドーバーを制圧したスペイン・テルシオ陣は、ここを拠点にロンドンまで攻めあがろうとするだろう。ここでの決戦に勝つことができればスペイン優位の条件での戦争終結もありえる。
ただ、これはかなり難しいと思われる。それは、依然としてイングランド側に制海権があるからだ。そのため、スペインの物資の補給は困難を極めるだろう。強力なスペイン陸軍がどこまでがんばれるかが勝敗につながる。よって、勝率は50%と予測。

ものすごく空想なIFになってしまったんですが、こうまでしてもまだ50%との予測ですので、アルマダ海戦自体がかなり無茶な戦いだったのでしょう・・・・・。

これにて、アルマダの海戦でスペインは勝利できなかったのかを終わります。

●難しい話ばかりですので、疲れた脳を柔らかにしてみては?
ウホ
ドラゴンボール!
ネタ提供WILLたんありがとおう!
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アルマダの海戦でスペインは勝利できなかったのか?その4

Comment

通りすがり : 2006年03月10日(金) 02:31 URL edit
長々とですが

本当はスペイン艦隊は500隻を以て、パルマ公爵の軍隊とフランドルで合流させるつもりでしたが、第一陣の130隻が出航後、嵐に襲われてパルマ軍と合流できませんでした。
 また、逃げ込んだカレーには、エフィンガム卿Charles Howardの指揮する英国艦隊が待ち伏せていて、火船で以て混乱させた。
 最後に、グレーヴラインズ沖で英国艦隊に攻撃され、壊滅した、と。

 英国は水深の深い海が多く、作戦が比較的狭い海域に限定されていた為,余り動かない大型戦艦が主に用いられましたが、イベリア半島諸国は敵を掃討し、遠洋を航走し、交易を行なう多機能の船を必要としました。

 従来の研究では、アルマダの敗因は、
 第一にスペインが拠点から離れ、慣れない海で作戦行動をしていたのに対し、イングランドはいつでも補給や交代が出来、しかも、建造に当たって想定されていた環境で作戦出来た。
 第二に、イングランドの軍艦は前述の通り古かったが、型材が良かった(イングランドの海軍局曰く、「水漏れ穴がどういう意味なのか誰も知らない」と)。
 第三に、その戦艦の三分の二は、細長く、帆が沢山あり、乗員が少ないガレオン船に改造されていたので、帆走速度が速く、銃砲が多数搭載出来たことが挙げられています。

 しかし、イスパニア側は事前に用意していた戦艦用の砲弾50発を殆ど消費していないことが挙げられます。
 例えば、砲22門搭載の「トリニダード・デ・エスカーラ」は、8月2日に35発、4日に21発、8日に38発(1門当りではなく総数で)しか撃っていません。
 また、砲20門搭載の「サンタ・バルバラ」は7月31日に22発、8月1日に28発、2日に47発。
 アンダルシアの「サン・フランシスコ」に至っては、戦い全体で21門の砲から242発、主砲のカノン砲2門からは10発と12発しか撃ってません。

 これは、至近距離で砲撃、そして衝角戦術へ移行する場合には極めて有効なもので、最初に1発撃って相手を怯ませようと言うモノでした。

 しかし、英国艦隊は衝角、接舷戦術を行わなかった訳です。
 となると、砲戦での決着しか無く、砲弾の装填をしなければなりません。
 ところが、スペインの大型砲は殆どが二輪砲架で、砲脚が長く引き戻すのに苦労する代物、加えて、砲架だけで甲板と同じ幅があったり。
 したがって、艦内に引き戻すのは無理、であれば、船の外で装填器を熱い砲身に跨がせ、清掃と装填作業を敵の砲火の中で行なわねばなりませんでした。
 即ち、至近距離での連続砲撃は難しい訳です。

 一方の英国艦隊は、同じ状況であっても、砲架は二輪ではなく四輪でした。
 四輪ですから極めて安定し、二輪だと必要な砲脚や大きな車輪は不要で、発射後は速やかに複滑車で砲を艦内に引き戻し、艦内で装填し、再び定位置まで戻すと言う作業が円滑に行え、更に作業スペースを取ることもありません。
 また、四輪の安定性は、作戦中に砲を自在に旋回でき、目標を定めるのにも有利です。

 と言う訳で、イングランド船は優秀な帆走能力でイスパニア船を翻弄し、こちらの有利な射程で砲弾を撃ち込むことが出来た訳です。

 従来の海戦は、前述のように、至近距離での砲戦で相手を威嚇(または足を止める)し、衝角で船体に穴を開けて沈める、或いは接舷戦闘で、艦を捕獲するのが主流でした。
 しかし、イングランドはその方策をとらず、砲戦で相手を倒す作戦を選んだ訳です。
めけ : 2006年03月10日(金) 10:34 URL edit
技術の向上によって、従来の戦術(接舷、ラム、威嚇射撃など)より優れた砲撃戦が生まれ、それを最初に行ったのがイングランド軍という感じでしょうか。
イングランド船において一番の特筆すべきは、足の速さだと個人的に思います。

砲のことをまとめてみると・・・

●スペイン
威嚇射撃用の大砲
連続射撃が極めて難しく、安定性も悪い。
接舷・ラムアタックに速やかに移行できる。

●イングランド
砲撃戦用の大砲
連続射撃に向いていて、安定性も高い。

といった感じでしょうか。

詳しい説明ありがとうございました!
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