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ボッチでもなんとか生きてます その2

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ボッチでもなんとか生きてます の続き
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ボッチでもなんとか生きてます 修正

2016-10-04 ; 自作小説

続きを絞り出したw

後ろの部分を2重にコピーしてたので修正。

3.湖は危険がいっぱい

 静かな湖沼でバカンス!いやあ。優雅だね。ちょっと暑い(60度)と呼吸できないのが難点だね。
 バギーに乗って、10分。俺はカルデラの湖まで来ていた。

 地上に草一本生えておらず、荒涼とした大地に広大な湖が佇んでいる。 ホープには衛生がないので、湖は漣だっておらず、地球の湖と静寂さは比べ物にならない。
 地上に動く生き物を今のところ見ておらず、もちろん生物由来の虫や動物の声は一切ない。

 この広い大地に俺一人...今は生存確保のために必死になって動いているのでそれどころではないが、いざ生存可能となるとぼっちの辛さをジワジワ味わうことになるんだろう...ダメだ考えないようにしないと。
 さあて、いよいよ探査機で生命を発見していた湖だ。

 ラジコン潜水艦を湖に浮かべ、水の中へ沈めていく。湖の透明度は高温の割にはかなり透明で、赤茶けた湖の底が観察できる。
やはりいる...エビっぽい生物が赤色の藻の隙間からこちらを覗いている。
 エビっぽい生き物は大きさ2センチほどの小さな生物で、体が銀色の甲羅で覆われている。この甲羅はなんらかの金属でできているようだ。
色からして鉄かもしれない。
 鉄は錆びやすく、地球では深海に生息するある貝類以外、鉄を甲羅にもつ生物はいない。
 ホープではこんな浅瀬に、鉄っぽい甲殻をもった生物がいるとは実に興味深い。
 赤色ぽい藻もどうも鉄の成分が多く混じっているような気がする。光合成をして酸素を吐き出しているかは調査が必要。

 俺の生存には水が必要だが、酸素プラントの酸素生産量は船員全員を養えるだけの量を産出することが可能で、俺は大変遺憾なことに一人なので酸素は大量に余っていく。
 その余った酸素を科学合成につかい、水も生産しているというわけだ。もちろん宇宙船にはそういったプラントも積んでいたからこそできたことだ。

 なので、生命のいるこの湖に手を出すことなく俺は生活することが可能となっているのだ。
 実のところ、いま湖に来たところでできることは何もない。
じゃあ何で来たのかって?気分転換だよ...シルフと一応会話はできるけどAIだしなあ。

 湖の生物調査をするにはドームを増設する必要がある。隔離ドームを作成し、ドーム内の空気と湖の生物が接触しないようにする必要があるからだ。

チャポン

 不意に水のはねる音がした。ハッと湖のほうを見ると、視界に入るものはなかった。
 気のせいではないと思うんだけど、そう長く湖にいるわけにもいかないので一旦戻ることにした。

「シルフ。ドームの制作はどうなってる?」

「島田が遊んでる間に、植物ドームは完成。次のドーム建設を開始してるわよ」

「電力はどうだ?」

「あんた一人しかいないから、フル稼働させてるわよ」

 地味にトゲがあるなあこいつ。しかしシルフのおかげでたった10日で、消毒ドーム、居住ドーム、植物ドームの三つが完成している。多少トゲがあろうとも、しっかり働いてくれているので文句はいえん。

「シルフ。さっき湖の調査に行ってきたんだが、水のはねる音を聞いたんだ。ひょっとしたら大きな生物がいるかもしれない」

「バカンスだーとか浮かれて出発した割には、新しい発見してきたんだー。次のドームは生物調査ドームにしよっか?」

「そうだな。現地生物の調査も重要なことだしなあ。今のところ陸上では生き物を見かけていないから安全ではあるけれど、絶対ではないしなあ」

 一応湖にも観測レンズを何台か設置してきているので、何か出れば分かることだろう。

 昼から俺は、風呂の制作に勤しんでいる。もう10日も風呂に入っていないので、風呂に入りながら一杯といきたいところだが、残念ながらビールは飲料リストにはない。
 風呂を作ってくれとシルフに頼みはしたんだが、娯楽は後回しとあっさりと要望が突き返されたのだ。

 カーボンをつなぎ合わせどうにか風呂になる容器を作成でき、あとは水を引き込むだけだ!

 その夜、湖の映像を魚に風呂に入っていると、驚く光景が見て取れた。
湖から緑色の光が舞い上がり、ゆらゆらと光が揺れている。虫なのか甲殻類なのか、どんな生物がこれを行っているのかは不明だが、この淡い緑色の光は蛍を連想させる。
 地球の幻想的な風景に似た光景を見ることで、心は癒されたものの、急激に郷愁が胸を覆う。
あー、ほんとに俺...未踏の惑星に一人ぼっちなんだなあとシミジミ感じる。

 その日は、そんな気持ちをアルコールで誤魔化したかったけど、アルコールが無いためそれもできず、簡易ベットに寝ころがりふて寝した。

 この日から10日ほどは穏やかな日が続いたのだが、10日後、俺の生活は急展開を見せる。


4.
 カーボンクリスタル製の椅子に腰掛け、テラスで優雅にコーヒーを傾ける。
 大きく息を吐き、憂いをたたえた瞳で優美な景色を眺める...

「優雅も優美も無いし、憂いじゃなくて悲壮でしょうがー!」

 あまりの出来事に現実逃避していた俺を呼び戻すシルフの声。いや、俺だって現実逃避したくなるよ。

 昨日深夜にモニターのアラートが鳴り響き、シルフに叩き起こされた。
モニターを見てみると、10歳ほどの子供くらいのサイズがある人型生命体が!
 どうも弱って倒れている様子だったので、急ぎ隔離ドームに運びこんで寝かせているのだけど。

 改めて見ると、人とはかなり違う。あくまで人型だ。カマキリの顔を模したようなバイザーに、全身をビッチリ皮膜が覆う。皮膜の形状は、タマムシのような色をしており、光に当たると黒地に虹色がかかり美しい。かなり消耗している様子で昨日からグッタリしたままだ。
 シルフに検査させてみると、薄い皮膜と張り合わせるように、湖にいたエビと同じ白銀の金属が全身を覆っているようだ。この白銀の金属は、科学の常識を覆す金属で、ニッケルと鉄と銀の化合物でありながら、重力が想定の20パーセントほどしかない。
 不思議なことに、エビの生命活動が止まると、想定された重量になる。 何故重量が変わるのかは興味深いことだけど、俺は一介の整備員。原因究明はできそうにもない。

 タマムシ人型は重量を見る限りまだ生命活動を終えてはいない。深い眠りに入っているようだ。

「電気ショックでも与えてみる?」
 
 シルフのホログラムがタマムシをペチペチ叩きながらそう提案してくる。
 人じゃあるまいし、電気ショックでなんとかなるとも思わないけど、ただ休眠してるだけに見えるしなあ。
 といいながら、宇宙服に着替えた俺はタマムシの前に立ち、電気ショッカーを構える。

 タマムシの体が跳ねる、俺は両手に持ったショッカーを再度タマムシに貼り付けボタンを押し込むと、タマムシの体もまた跳ねる。
 1.2.3...戻って来い!

 不意にガラスを金属でこすったような不快感極まる大きな音!
 あまりの音量に頭がクラクラくるが、倒れるわけにはいかない。タマムシは徴候もなく立ち上がり、俺に向けて拳を振るう。電気ショックで目覚めたはいいが、いきなりだな。
 タマムシの拳を体を捻ることで回避し、奴の足を払いにかかる。
起きたばかりのタマムシにはこれに対応できなかったようで、あっさりと地べたに転がる。
 俺はタマムシを転がし、背中の上に乗ると、腕を捻った。

 またもガラスを金属でこすったような不快感極まる音が響く。力は込めてないから痛くないはずなんだが...
 組み伏せられたタマムシは意外なことに抵抗の意思を見せず、弱々しい蜂の羽音のような音を出した。

「どうも知性があるように思えるんだよなあ。シルフどう思う?」

「人間以外の知的生命体は未だ発見されてないからなんともだけど、野生動物なら少なくとも補足されたら死ぬまで暴れるよね」

 どうもさっきから、蜂の羽音のような声?は音色を奏でているようにも思える。これは言葉なんだろうか。言葉だとしても羽音と会話できるとは思えないなあ。
 抵抗する意思がなさそうなので、タマムシを解放すると、予想通りタマムシは暴れることはなく、床に座したまま、カマキリを模したバイザー越しに俺を見つめている。なんとか意思疎通を図れないものか。

[聞こえますか?]

ん、

[聞こえますか?私の声が]

 目を見開き、タマムシを見る俺にタマムシは立ち上がり、俺を見つめてくる。

「ひょっとして、タマムシ。これはお前の声か?」

[聞こえるのですね。そちらの小さな方にはどうしても繋げませんでした]

 小さな方てのはホログラムのシルフのことだろう。しかし驚きのご都合展開に作為的なものを感じるな。こう都合よく会話できるもんだろうか。
 異星の知的生命体とファーストコンタクトでいきなり意思疎通している。あまりに現実離れした光景に開いた口が塞がらない。
 まあ、深く考えても今は仕方ないので気持ちを切り替えよう。
 よく考えてみろ。ひょっとしたら、「祝、島田健二、ぼっち卒業」になるかもしれはいじゃないか。人間じゃないって?いいんだよもうこの際。

「島田!どうしたの?」
シルフからの声。シルフにはタマムシの声が聞こえないらしい。

「いや、シルフ。このタマムシが繋がっただの言ってるんだけど」

「ついに、一人きりに耐えられなくなったのね。可哀想に...」
しなだれて泣き真似するシルフ。地味にイラっと来る。

[シルフさん?の声は聞こえませんが、あなたの声は聞こえますよ]

「シルフのことは無視していい。まさか会話できるとは驚きだよ」

[私も驚きました。まさか地上にあなたのような人たちがいるなんて]

「あー、最近引っ越しして来たんだ」

 まるで近くから引っ越しして来たかのように言ってみたものの。ワープ事故だとは口が裂けても言えない。

[あなたの言葉は不思議な感じですね。どこから音を出しているのですか?]

「あー、今はヘルメットを被っているから見えないだろうけど、頭に口がついてる。ここは呼吸できない空気だからね」

[地上は毒に汚染されていて、動くものがいないと私たちは思っていたのですが、あなたにとっても地上は毒なのですね]

「地上はってことは、あんたたちは地下にでも住んでるのか?」

[ええ、そうです。白銀を取りに地上まで来たのですよ。ただ、長くはいれません]
 と言ってタマムシはカマキリバイザーを指し示す。どうもバイザーのおかげで地上に出れるようだ。

「白銀?このエビの殻みたいなのか」
 と俺は保管してあったエビの死骸を見せる。それに肯定するタマムシ。

「なるほど、そのカマキリバイザーは有毒ガスを浄化するのか、俺たちみたいな呼吸できるボンベと繋がってるのか、てところか」

[はい。この兜があれば地上、水中ともに呼吸することができます]

「とりあえず、兜の持続時間?があるうちは大丈夫ってことか。湖で倒れていたときはどうなることと思ったけど、まあよかった、よかった」

[突然の突き上げるような水流に巻き込まれて打ち上げられたのです、保護してくださりありがとうございました]

「白銀だっけ?集めれそうなら集めておくよ。長くは居られないなら一度戻るといいよ。次はお出迎えできるよう準備ひとくさ」

[私も改めて、こちらに伺いたいと思います]

 慌しかったが、俺とタマムシのファーストコンタクトはこれにて終幕した。名前も聞く暇がなかったけど、今後の楽しみが増えたのは良いことだ。ぼっち脱出も見えてきた気がする。

「島田ー!何があったか説明しなさい」

シルフの声が遠くから聞こえた。
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