ガウェインで見る英仏紛争::歴史雑学
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ガウェインで見る英仏紛争

2009-09-28 ; 歴史雑学

ガウェインという名前でピンときた方。
なかなかマニアックですよ^^

◆ガウェインって何?
アーサー王の物語で登場する円卓の騎士の一人。ガラティーンというエクスカリバーに匹敵するといわれる剣を持つ円卓の騎士の代表格。
イギリス系の書物では主役級の扱いを受けるが、フランス系の書物ではランスロットのかませ犬のような存在。

◆ランスロットって何?
ランスロットもガウェインと同じく円卓の騎士の一人。書物によっては主役級の扱いを受ける。
現在ではアーサーやガウェインより人格的に優れ、剣の腕も円卓の騎士NO1とされる。

さて、ガウェインとランスロットですが、彼らの活動地域と出身地などを見比べてみると・・・・
ガウェインの起源とされるのは英国のウェールズとされています。彼はアーサー王の甥で、生粋の英国人です。またケルト風の文化を色濃く受けた人物でもあります。
次にランスロットですが、フランスにあるバン(どこか不明)の王族とされ湖の妖精に育てられたとされています。その後イングランドに渡りアーサー王と出会います。アーサー王を裏切った後はフランスに拠点を構え、アーサーと戦います。

まとめると、
・ガウェイン
ウェールズ出身、ケルト文化
・ランスロット
フランス出身、後世の騎士物語はフランス風騎士文化

ケルト文化自体は後にフランスやらの列強に飲み込まれていきます。
そうなるにしたがってガウェインの物語中での評価もランスロットの引き立て役へと落ちていきます。

ガウェインは初期の伝説では最も優秀な騎士とされ、アーサー王の片腕として活躍したとあります。
12世紀ごろの作品、ブリタニア列王史では主要な騎士としてかかれています。
その後、14世紀ごろ書かれた「ガウェイン卿の○○」系の書物では主役扱いで登場します。
次に現在アーサー王の物語として最も有名であろうマロリーが書いた「アーサー王の死」(15世紀)は、フランス系書物の影響をそのままに書いています。この中でガウェインはランスロットなどフランス系騎士の引き立て役として、敵に負けたり、復讐心から闇討ちしたり・・・といった嫌な役回りになっています。性格も初期には勇猛果敢で分別のある人物として書かれていたものが、強情で回りが見えない人になっています。

物語でさえ、時代によって主役と悪役の差がでるほど変わってきます。
実際の歴史だとどれほど違ってくるのか・・・そのへんも考えながら歴史本を読むとまたちがった視点で物事が見えてくるかもしれません。

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トリスタンとパロミデスとガウェイン
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ノトスフランス投資家の方への感謝

Comment

じゅろう : 2009年09月29日(火) 01:33 URL edit
改めて、納得!
実際の歴史も視点(立場・陣営)が違うと全く違うものになりますよね

このことは、よく忘れがちになります ^^;
あまり : 2009年09月29日(火) 19:30 URL edit
 こんばんわ(^^
 なるほどですねぇ。アーサー王がケルト系っていうのは知ってましたけど、ガウェインとランスロットの対比は意識したことなかったです。こうなると、他の円卓の騎士達、パーシヴァルやトリスタンの出自や変遷も気になりますね。

 興味深いエントリ、ありがとうございました。
めけ : 2009年10月01日(木) 23:08 URL edit
じゅろうさん>>
たしかに・・・わすれがちですね。。

あまりさん>>
パーヴァルはペリノア王の息子の設定であることが多いようです。
ペリノア王の息子の中ではラモラックが優遇されてますが、パーシヴァルはそれほどでもありません。
というのは・・・、フランス系アーサー王伝説の一番もちあげている人物であるランスロットの息子ガラハドと共に聖杯探索をするからです。
ですので、彼自身は目立たずガラハドの引き立て役になっているかと。
トリスタンについては次回エントリーをご覧になってください。
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